1998 バトル オブ ザ ツイン
BOTTは毎年1月15日に筑波サーキットにて行われています。
が、今年の1月15日は関東地方では大雪に襲われたため、4月29日に延期されました。幸いも4月29日当日は、初夏を思わせる好天に恵まれました。
今年で16回目になるBOTTですが、日本に草レース数あれど、これほど盛り上がるレースは他にはないでしょう。
クラス概要 |
ET エキスパートツイン
4サイクルツインエンジン以外の一切の制限なし
MT モディファイド・ツイン
排気量390cc以上の4サイクルツイン(従来のMT1とMT2を統合)
ボアアップ:可
足回りの改造:可
フレーム 基本骨格の改造不可、補強、ステー類のカット可
ACT エアクールドツイン
排気量390以上の空冷4サイクルツイン
ボアアップ:可
足回りの改造:可
フレーム 基本骨格の改造不可、補強、ステー類のカット可
ES-1 エキスパートシングル-1
4サイクルシングルエンジン以外の一切の制限なし
MS-1 モディファイド・シングル-1
排気量250cc以上の4サイクルシングルエンジン
ボアアップ:可
足回りの改造:可
フレームの補強、ステー類のカット:不可
TT-1 & 2 タイムトンネル-1&2
気筒数に関係なく、1972年以前に生産された4サイクルエンジン搭載車
Boxer Torphy ボクサー トロフィー
800cc以上のボクサーツイン
SR – Cup SRカップ
SR400/500のみ
改造範囲は2VSに準じる。ただしアップハンドルに限る。
ET エキスパートツイン |
ETは、”4サイクルツインエンジン以外の一切の制限なし”のオープンクラス。
ショップ・ワークスはもちろんのこと、昨今では全日本参戦チームまで交えたBOTTのメインイベントです。
昨年は、1位・平忠彦(TRX850)、2位・塩森俊伸(SP忠男 TRX850)3位・須貝義行(サンダンス デイトナウエポン)・・・・と豪華な顔ぶれでしたが、今年も昨年に劣らない豪華なエントランとが揃い踏みです!
フロント・ロウ
ポールは、32番、新井選手(モリワキVTR)、次いで19番、浅井選手(ファンデーション916コルサ)、33番、アンソニー・ウエスト選手(モリワキVTR・若干16歳!!)という布陣。
32番のポール・トゥー・フィッシュとなるか?
デッドヒート!!
トップは、32番・新井選手/モリワキVTRと、19番・浅井選手/916コルサとで、抜きつ抜かれつのデッドヒートで争われました。
1ヘアで張り付いて観ていると、周回を重ねるたびに、トップが入れ替わってコーナーに飛び込んでくるという白熱したレースでした!
ファンデーションの916コルサがトップで1ヘアを抜ける!
モリワキVTRが頭を取り返している・・・
主なエントラント
モリワキ+VTR1000F
今回は、モリワキからは3台出走。必勝体制です。
ゼッケン31(梨本選手)、32(新井選手)がブルーとイエローのモリワキカラー、33がカーボン地のままで、ライダーは若干16歳のオーストラリアン、アンソニー・ウエスト選手。
森脇護氏による陣頭指揮。
う~ん、ETといえども、かつては全日本、8耐で隆盛を誇ったモリワキが、BOTTに”本気”体制で挑んでくるようになるとは・・・正直、複雑な気持ちです。
ET決勝・セカンドロウ。31番・梨本圭選手。
31番のとなりは18番、浜のドカ屋・オールマンの916SP。
モトプラン+New900SS
なんと、モトプランは、発表間もないNew900SSをETレーサーに仕立てて参戦!!
予選では、空冷2バルブというハンデを見せず、好走するも決勝は出走せず。
ライト回りに賛否両論なNewSSですが、ライトを外すと精悍な面構えです。
Britten V1000
1月のBOTTが延期されたおかげで、実現した好カード。(1月の段階ではエントリはなかった。)
先のデイトナに参戦したサンダンスが、その時の縁で呼んだようです。
ブリッテンの前代未聞の大パワーも、筑波のようなタイトコースで、果たしてそれを活かした走りはできるのでしょうか?
サンダンス
サンダンスは、新たに製作されデイトナでデビューしたデイトナ・ウエポンIIを引っさげての3台体制です。
結局、DWIIは出走せず、昨年のETと変わらず、DWI/須貝選手+GB/J・スプリングスティーン選手という組合わせで筑波を快走す!
デイトナウエポン I+須貝義行選手
ゴールデンボールズ号+ジェイ・スプリングスティーン選手
クラッシュ・キング Bros.
クラブマンでおなじみのクラッシュキング号、2台。
強烈なアピアランスは、見る人の好みのよって、評価は大きく分かれるに違いない。
どちらもヤマハ製パラレルツインを心臓にもつが、上がTDM850のエンジン+FZR400のフレーム、下がTRXのエンジンベースにオリジナルフレーム(ピボットまわりにTRXの面影を垣間見ることができる。)という構成で、それぞれのユニークさを強調する。
高橋選手+TDM850
another 高橋選手+XTD870
ブレイン+CF01
このレーサーも現役長いですね。
フレーム構造の制約上か、現状では空冷Lツインを搭載していますが、このフレームに水冷Lツインを乗せることができるようになったならば、ETで上位に食い込むことも、難しいことではないでしょう。
他に、最近めっきりドカづいているミハラスペシャリティが、オーバーのドカ用フレームに900SLエンジン+ハルテック・インジェクションを引っさげて、筑波入りしておりましたが、本戦は本調子が出なかったのか、”出走せず”でした。
また、本戦でも1位・新井一朗選手(チームファンデーション916コルサ)、2位・新井秀也選手(モリワキVTR1000)ともベスト1分を切るという超ハイペース!な争いでした。
入賞の皆様
予選通過タイム:予選落ちなし
順位 / ライダー / チーム マシン / 平均ラップタイム
1 / 浅井一朗 / チームファンデーション ドゥカティ916コルサ / 1.00.512
2 / 新井秀也 / モリワキ ホンダVTR1000F / 1.00.519
3 / 富岡裕昭 / オールマン ドゥカティ916SP / 1.01.418
4 / C.ホールデン / ブリッテンV1000 / 1.01.696
5 / 梨本圭 / モリワキ ホンダVTR1000F / 1.01.795
6 / 中川実 / モトバム ホンダVTR1000F / 1.02.201
サンダンス パドックレポート |
ET決勝のグリッドにて。
レースクィーンを2名はべらせてのスタンバイ。やり過ぎ?
いやいや、こういう演出にも手を抜かない姿勢こそが、マシンの仕上がり具合の美しさにも反映されていると感じているのだが、深読みであろうか?
デイトナ・ウエポン II
フロントビュー
濡れたような漆黒のカウルに包まれている。
バイクに関しては、すれっからしの私から見ても、溜め息が出るくらい美しく、独創的なマシンに声が出せないくらいに心奪われてしまった・・・・
Rサイドビュー
個人的にはDWIの清潔なフォルムの方が好みなのだが、DWIIの官能的なラインも捨て難い。
DWIにくらべて、ずいぶんホイールベースが長いように見える。
Lサイドビュー
定番の角度からのショット。
一ショップの作業場から出てきたバイクと思えないほどの完成度である。
完璧なフィニッシュは、H-D・BIGツインのカスタムで鍛えられた技術か・・・
サイドストリップ
特注のサクソンフレーム。Fフォークの設計に独自の境地を見せる
(サクソンはラベルダの3気筒、新生トライアンフの3気筒用で有名。)
最新のサクソンは、アルミパイプで組まれている。
Rのかかったフレーム・パイプが印象的。
エンジンは、写真ではほとんど見えないが、サンダンス自製のXRのレプリカヘッド+スポーツスターのケースという組合わせ。
柴崎氏+DWII
パドックでは、サンダンスのメカニック達はギャラリーサービス(?)にデイトナウエポンをストリップにしていく。
サンダンスのボス・柴崎氏がインダクションボックスのフタを開けるところ。
ボックスに囲われたFCR
カーボン製のボックスのふたを開けると、FCRがコンニチハ!(ボックスはラムエア効果はあるのだろうか?)
ファンネルは赤(ロング)。筑波向けに低中速よりセッティングの一環か?
デイトナ・ウエポン I
デイトナウエポンIIの登場でパドックでは陰の薄かったI。
今年も須貝選手のライディングにより出走。
エンジンは、熟成の時期に達したスポーツスターベースのもの。
(ヘッドはノーマルと同じVバンク間に吸気がある。DWIIはXRと同じ前後シリンダーとも前方排気。)
ゴールデン・ボールズ
Rサイドビュー
J・スプリングスティーンはDWIIで乗る予定であったが、結局、本戦はゴールデンボールズ号で出走。
おや?後ろでカメラを構えているおじさんは、某雑誌の・・・
Lサイドビュー
実は、この金玉号は、ハーレーの持つ荒々しさと、抜群の走りを高いレベルで保持した一台として気になる一台なのです。
ビューエルで感じる物足りなさが、金玉号には全てあるという感じ。
ストリートで走らせたら楽しそうだな~
コクピット
アップハンではなく、低いセパハンであるところがよろし。(個人的好みです・・・)
イタリアンにはない骨太さがあり、まさに”男の仕事場”というフレーズがふさわしい。
Check It Out !!
ツールボックス
おや?ツールボックスが、定番スナップオンではなく、普及品であるクラフトマン(USの量販店シアーズのブランド)です!!
クラフトマンのケースって、アメリカのストックカーレースでよく使われているから、その雰囲気を演出しているのかな?と深読みしてしまいました。
[後日談]
後日、麻布にあるサンダンスのワークショップをのぞいたら、そこにはスナップオンの堂々たるツールチェストが鎮座ましましておりました。
クラフトマンは遠征用なのかな?
ナイスガイだぜ!Jスプリングスティーン
ジェイはアメリカンライダーによくいる非常にフランクな男でした。
ファンサービスというものを心得たナイスガイにこれも好印象。
ET終了後、ジェイが自発的(?)にサイン会が始めたのだった。(自分で机を設営していた!!)
これがまた目一杯の筆圧でサインしてくれるんだ・・・・
もちろん2回もサインをもらい、握手もしてもらいましたよ。嬉しかったなぁ・・・
また握手でしっかりに握るんだ、これが!(思わず目一杯、握りかえしてしまいましたよ。)
来年もまた筑波で会いたいものだ・・・・
ブリッテン パドックレポート |
ブリッテンは80年代半ば、デンコのオートレース用空冷単気筒のヘッド2ケをVツインに仕立て上げ、フレームレスのモノコックボディ、特異なカウル形状を持ってデビューした。
当初は、パワフルだが、車体に詰めが必要と評されていた。
89年に、ほぼ現在と同じ水冷Vツインをデビューさせたが、Fフォークはコンベンショナルな倒立であった。
現在のガーターフォークに似た構造を持つFサスペンションを持つモデルは91年からである。
全景
オール・ニュージーランド製かつ前代未聞のハイパワー・ツインで名高いブリッテン。
98年モデルをUS$100,000で2台売却予定のこと。
全景(カウルレス)
ウルトラライトウエイトが納得できるストリップ。
エンジンと前後タイヤしかない・・・
おや、V1000を真剣に見入っているのは、あのお方は、元ヨシムラの・・・
Rビュー
独特な形状のリアシートカウルが、まさにニュージーランドの怪鳥をイメージづける。
Fビュー
オーソドックスなカウル形状のようで、しっかりブリッテンの顔を象徴している。
このカウル形状のユーモラスさが人気の秘密のひとつであることは間違いないであろう。
Fビュー(カウルレス)
メーター下の銀色の四角い箱は、インジェクションのECUか?(DUCATIも同じ位置にある。)
だとすれば、ドゥカティ用のECU(ウエバー・マレリ製)に比べてかなりコンパクトだ。
Eng.&排気取り回し
98年型になってエキパイの取り回しが大人しくなった。(個人的には、ピンク色(!)で、おどろおどろしい程にとぐろ巻いた従来型のほうが、”個性的”で好きなんだけどなぁ・・・)
MT モディファイドツイン |
ホンダVTR1000F、スズキTL1000Sの登場は、ツインレースの勢力図を大きく書き換えることとなった。
これにより、外車勢では916だけがジャパニーズ・ビッグツインに対等に立ち向かえることができる、という悲しい状況に陥ってしまったのだ・・・
そういった状況を打破するために、従来のMT(Modified Twin)の中心勢力であった空冷ツイン救済のためにACT(Air Cooled Twin)クラスが新しくつくられ、一方MTでも、390cc未満/以下で区切られていたMT1とMT2も統合され、現在の”390cc以上の水冷ツイン”という形となった。
主な出走マシンは、
であり、わずかであるが、MTに残った空冷ツインの存在があることは、注目したいところである。
ドゥカティ900SS
有名な赤石選手の900SS。MTに残った空冷ツインの一台。
ヤマハTRX850
YSP高座渋谷のかなり手の入ったTRX。
昨年はいい走りをしていたが、すでにワンラップ多くこなしてきたトップ31番・TL1000Sがすぐ後ろに迫り来ている。
時代は変わる・・・
スズキTL1000S
31番・今回のウイナー、ケンツレーシングのTL1000S。次に続くのは16番・VTR1000F。
まさに今回のMTの勢力交代を如実に現している。
それでも25番赤石選手の900SSが上位グループに食らいついているのが、嬉しい。
HD XLH883
これもMTに残った、かなり手の入ったスポーツスター。
少年がカメラに向かってハイポーズ!
入賞の皆様
予選通過タイム:1.08.814
順位 / ライダー / チーム マシン / 平均ラップタイム
1 / 佐久間正彦 / ケンツ スズキTL1000S / 1.04.631
2 / 赤石博行 / ドゥカティ900SS / 1.05.161
3 / 長谷川雅重 / ハニービー ホンダVTR1000F / 1.05.946
4 / 屋代和彦 / ホンダVTR1000F / 1.06.092
5 / 石塚孝雄 / ナオエマシナリー ドゥカティ916SPS / 1.06.140
6 / 横山秀文 / ドゥカティ916 / 1.06.155
ACT エアクールドツイン |
390cc以上の空冷2気筒が出走する。
今回のBOTTより、VTR、TLの出現によるMTのハイパフォーマンス化に対する空冷ツイン救済のために設立された。
主な出走マシンは
である。
救済措置のカテゴリと侮る事勿れ!
実際、このクラスが一番、出走マシンが多彩で台数も多く、アマチュアリズム溢れてている。見ていても(多分、出ても)一番楽しいクラスであることは間違いない。
ルマン1000
グッチスポルトのボス・神宮司氏のマシン。
本戦では今回は1コーナーで転倒、リタイア。
悔しそうでしたな~。
HD スポーツスター
ヘアピンを立ち上がるは42番HD スポーツスター。
後ろは32番クラウザMKM1000(サイドカー、軽量クラスGPマシン、そしてパニアケース(!)で有名なドイツのコンストラクタ、クラウザによる複雑に組まれたトラスフレームにBMWのフラットツインを積むモデル。)
35番900SL、60番R100R
BMWは大きくインを外してしまっている。
900SS
2番は、イタリアンなML参加者、菊地さんのマシン。
みごと初出場、予選通過、完走でした。
ラベルダ ストライク
ライダーはラベルダのテストライダー・ヴェルギーニ・ダニエーレ。
見事4位に入賞。
”パッツイオ”(キ○ガイ)といわれるにふさわしいアグレッシブな走りでした。
BMW R1100RS
なんと!ACT最初のウイナーはこのBMWでした!
BMWの速さは、サーキット、ワインディングとコースを問わず侮れない。
ビモータ db1
異次元のハンドリングとして一時代を築いたdb1ですが、寄る年波には勝てず、昨今は戦闘力の低下が著しい・・・
好みの別れるハンドリングか、致命的な整備性の悪さか、後継者であるdb2はサーキットでの成功はなかった。
db3はあんなだし・・・(オーナーの方、スイマセン。)
ということで、今年のフランクフルト・ショーでデビューするらしいdb4を期待したい。
MHR
ぬわんと!ベベルです。
結構速かったです。
水戸のウインドワーズさんからの出走です。
クラウザ MKM1000
美しく組まれたトラスフレームが、カウルの隙間からわずかに垣間見れる。
BMWのフラットツインは初期のスーパーバイクレースにおけるウイナーで、(カワサキZ1などのジャパニーズ空冷4発、ドカ900SSなどの強豪を下した!)侮れない速さを持ったマシンなのだ。
BMW R100RS
エンジンをよ~く、見てください。
BMWのボクサーって、こんなに小さくなるんですよ。
入賞の皆様
予選通過タイム:1.13.074
順位 / ライダー / チーム マシン / 平均ラップタイム
1 / 小川順治 / BMW R1100RS / 1.06.445
2 / 斎藤栄治 / BMW R100GS / 1.06.498
3 / 清水弘裕 / ドゥカティ 900SS / 1.07.408
4 / V.ダニエーレ / ラベルダ ストライク / 1.07.517
5 / 平栗宗次 / ドゥカティ 900SS / 1.08.445
6 / 新井秀明 / ドゥカティ MHR / 1.08.991
ES-1 エキスパートシングル |
ES-1は、4サイクルシングルエンジンならば他に一切の制限がないというオープンなクラスです。
エントリリストにも有名ショップ、コンストラクタが並ぶ華やかなクラスですが、全世界的なシングルブームであった一時期ほどの加熱ぶりも、最近は沈静化した模様。
ホールショット!
17番 Muz。ヤマハSRXのエンジンを積む。
ドゥカティ スーパーモノ
お~、スーパーモノがトップに立った!!
たしかにスーパーモノは純レーサーであるというものの、排気量は570ccしかなく、国際的にも苦しい戦いを強いられているのだ。
モトイタリアみまさかはスペアマシンも入れて2台のスーパーモノを持ち込んだ。
お大尽~!
入賞の皆様
予選通過タイム:予選落ちなし
順位 / ライダー / チーム マシン / 平均ラップタイム
1 / 和田欣也 / チームみまさか ドゥカティ スーパーモノ / 1.02.955
2 / 武山祐介 / チーム RC SUGO PJ1 ベルガルダ・ヤマハ SZR / 1.03.046
3 / 芦名秀美 / Muz660 / 1.04.112
4 / 房松幸司 / TEAM U U-SRX / 1.04.131
5 / 及川玲 / ヤマハ MAD HOUSE 02 / 1.05.650
6 / 中山雅人 / ヤマハSRX / 1.06.462
MS-1 モディファイドシングル-1 |
MS-1では、排気量251cc以上の4サイクルシングルエンジンならば、エンジン基本構造を変更さえしなければ、あらゆる改造が許されています。
主役は、いまだにSRXで、豊富なチューンアップパーツ、蓄積されたノウハウなどに助けられ、長らくシングルレース界に君臨してきましたが、いまだ、その座を譲る気配が感じられません。
一方、少ない排気量で頑張っているスズキ・グースの奮闘も注目したいところです。
先頭集団
35番、6番とSRXが続き、その後に55番ビモータBB1。
BB1に追われるグース
排気量のハンデにめげないグースの頑張りには諸手を挙げての応援となってしまう・・・
グースのランデブー
8番グース408ccを追う4番グース450cc。
BMW F650
BB1と同じ、ロータックス製水冷DOHC4バルブ650ccを積む。
F650はもともとオン・オフモデルであるが、BMW伝統のシュアなハンドリングで好走をみせる。
入賞の皆様
予選通過タイム:1.11.119
順位 / ライダー / チーム マシン / 平均ラップタイム
1 / 渡辺秀明 / ヤマハ TM871 / 1.06.520
2 / 斎藤和正 / ヤマハ SRX660 / 1.06.801
3 / 平岡良之 / ヤマハ SRX620 / 1.07.172
4 / 原幸一 / ビモータ BB1 / 1.07.210
5 / 宇田川功 / ヤマハ SRX608 / 1.07.223
6 / 高橋哲也 / ヤマハ SRX660 / 1.07.872
TT-1&2 タイムトンネル-1&2 |
究極のアマチュアリズム、草レースの醍醐味って感じだなぁ・・・・
レギュレーションは、1972年以前に生産されたモータサイクルなら気筒数に関係なく出場できる。
ただし、Fフォークのインナーチューブ径は35mm以下、ホイールのリムサイズは3.0インチ以下、Rスイングアームは鉄製(角断面可)という一風変わった規則が付く。
350cc以下がTT-2、それ以上をTT-1に分けられる。
24番 ホンダCB350S、50番 ノートン・コマンド、58番 ヤマハXS650、14番 ホンダCB750K、33番 トライアンフ・6TA、63番 ノートン・コマンド、61番 ドゥカティ750SS・・・・・
69番ホンダCB750Kの豪快なコーナリングを見よ!!
ホンダ CB350S
わずか3台のエントリであったTT2のうちの1台。
CB350はCB250ツインのボアストロークを拡大したもの。
このRCルック、ホンダ・クラシックの醍醐味ですなぁ~
ホンダ CB750K
CB-Kは、セパハン、ロングタンク、シングルシートのRCスタイルもよく似合うが、このようにノーマルの雰囲気を上手く残したスタイルも捨て難い。
”街道レーサー”てかっ!
ハーレー・ダビッドソン XR-TT
XR-TTはフラット・トラックレーサーであるXR750をベースに、HDファクトリー自身の手によってロードモデルに仕立て上げられたマシンである。
岩城晃一氏のチーム、K’sガレージから大浦聡選手のライディングで出走。
カウル脇から垣間見えるFCRに注目。(オリジナルはデロルト)
しびれますねぇ~
ドゥカティ 750SS
750SSは、72年の第1回イモラ200マイルレースで、ドゥカティ・ワークスチームが、1-2フィニッシュを果たしたことを、記念に発売されたとうことは、いまさら言うまでもないことでしょう。(当初は市販レーサーとして少数のみ販売される予定であった!)
現在ではコレクターズアイテムの最右翼として、ドカ・マニアの熱い眼差しを欲しいままにしているニクイやつである。
ライダーズクラブのネモケン氏個人所有の750SS。
歴史的なモデルに敬意を払ってか、マフラー以外は、ほぼノーマル状態にある。
(市販型はメッキのコンチマフラーであったが、当時のワークスマシンと同様のアップマフラーに換装されている。)
ドゥカティ 750S
750Sは、750GTをベースに、セパハン・シングルシートでドレスアップしたメーカー・メイドのカフェレーサーであった。
エンジンもGTと同じく、まだデスモではない。(デスモは750SSから)
外観はイモラレプリカ・750SSのフォルムに換装され、同時に足回り、マフラー等にも大きく改造が施されている。
特に、乾式クラッチが組まれている左側エンジンカバーに注目!
ノートン コマンド
この750ccツインは、62年にアトラスのエンジンとして登場し、67年にコマンドに積まれる様になった。が、さらに歴史的には、このバーティカルツインは、48年のモデル7(500cc)まで起源をさかのぼることができる。
このスタイリングは、71年に”プロダクション・レーサー”(今でいうホモロゲーション・モデル)として登場した。
70年代に入ると、あれほど我世の春を謳歌した英車も、ジャパニーズマルチの攻勢にさらされ、76年には、鈍いニッケルメッキが施された複雑なバードケージフレームで有名なJPS(ジョン・プレーヤー・スペシャル)をもってレース活動の幕を閉じたのだった・・・・
ゼッケン領域が確保されたリアシートカウルはオリジナルで、そんなデティールに、プロダクション・レーサーの名前を冠され生み出された誇りのようなものすら感じる。
BMW R75/5
R75ともなれば現代のフラットツインとほとんど変わらないプロファイルを見せますね。
どう見ても速そうには見えないスタイルでスイスイいってしまうのが、BMWの醍醐味ですが、旧車でも侮れない速さを見せるのです。
事実、R75は6位までに2台も入賞しています。
BMW R69
2輪のロールス・ロイスといわれたR69。
オリジナルのアールズフォーク(これはメイン用途がサイドカーだった時代のなごりでしょう。)、おおきな導風口の開いたツインリーディングパネルをもったレーシーなドラムブレーキも”雰囲気”です!
入賞の皆様
予選通過タイム:1.25.683
順位 / ライダー / チーム マシン / 平均ラップタイム
1 / 近藤薫 / ドゥカティ750S / 1.09.789
2 / 太田シゲオ / ホンダ CB750 / 1.10.127
3 / 大浦聡 / ハーレーダビッドソン XR-TT / 1.11.169
4 / 小泉芳実 / BMW R75/5 / 1.13.312
5 / 榎本二三男 / ホンダ CB750K / 1.13.990
6 / 横井慎一 / BMW R75/5 / 1.14.0.33
Boxer Torphy ボクサートロフィー |
BMWフラットツインのワンメイクレース
液冷ボクサーR1100R/RSが主流であるが、R100R/RSの空冷ボクサーもいまだ健在である。
スタンバイ
ポールの01はRC誌の根本健氏のR1100RS(賞典外)。
入賞の皆様
予選通過タイム:予選落ちなし
順位 / ライダー / チーム マシン / 平均ラップタイム
1 / 友野龍二 / R1100R / 1.12.830
2 / 大野康浩 / R1100RS / 1.13.361
3 / 杉山智久 / R100R / 1.13.616
SRーCup SRカップ |
SR発売20周年を記念。レギュレーションは2VSに準拠。ただしアップハンドルの使用が義務。
SRのワンメイクもいいけど、このOHC2バルブは、他のより新しいライバルと戦わせてこそ、その存在を主張するように思える・・・・
入賞の皆様
予選通過タイム:予選落ちなし
順位 / ライダー / チーム マシン / 平均ラップタイム
1 / 滝本幸一 / SR595 / 1.08.605
2 / 金子博雄 / SR400/595 / 1.08.698
3 / 釘宮裕之 / SR500/595 / 1.08.906
パドックから |
パドックをウロチョロして見かけた、ちょっと気になるモデルを紹介します。
ラベルダ 750S
これは750Sスペシャル版だろうか?
黒のボディにあざやかなオレンジ(かつてのラベルダのイメージカラー)が映える。
ドゥカティ New900SS
そのデティールで物議を醸しているNewSS。
スーパーモノ譲りのグラマラスなプロファイルは、誰が見てもドゥカティであることは異論はないであろう。
が、細部を見ると、デザイン以前の異形ヘッドライトの形状、悪い意味で国産車ライクなRランプのデザイン・・・
イタリアンには細部にハッとさせられたい私としては大いに不満は残る。
といっても、すぐに慣れてしまうのかな?
ヤマハ TRX850
96年に平&C.サロンのペアで8耐を走ったTRX。
赤い絨毯の上に鎮座ましましております。
ハーレー・ダビッドソン VR1000
鳴り物入りでデビューしたVR1000ですが、成功とは程遠い位置でウロチョロしている状態です。
スーパーバイクレーサーであるにもかかわらず、規定台数(200台)を生産していないと噂されています。(事実でしょう。)
まぁ、勝てていないバイクだから、それでもいいんでしょうけど。
これも生まれてからすぐに置物にされた1台。
サラブレッドなんだから、ETでも走らせりゃあいいのに・・・
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