端から見るだけでは、すばらしい、としか言いようが無いホイールのユーザーが目にすることの無い内面・・・その2
Rホイールのハブ部分です。何が起こっているのか、一見、わかりにくいですが・・・・
エンジン出力は、チェーンを介してリアスプロケットに伝えられるのは見たとおりですが、ほとんどの中~大排気量用リアホイールの内部には、その伝達時の衝撃を和らげるためのダンパー箇所があります。
画像のホイールのダンパー構造は、ホイールハブ側に5本のスタッドボルトが立っており、一方、スプロケットハウジング側には5つのドーナツ形状のゴムダンパーがあり、ハウジングがホイール側のスタッドに差し込まれるようになっています。
そのスタッドボルトが5本とも破断してしまっているのです!!
ボルトの破断面を観察すると、5本とも金属疲労によるものでした。つまり、取り外す段階ですでに5本のボルトは完全に破断していたのです。(さすがにボルトは5本が同時に折れたのではなく、何本かづつ、徐々に折れていったことでしょう)
これって、たまたまホイールを外して初めて判明した事実ですが、その直前までバイクは(完全じゃないにしろ)走っておりました。
ホイール側を観察すると、スタッドボルトが立っている箇所のザグリの円形が、わずかですがホイールの回転方向に楕円形に変形しています。ここのわずかの段差に折れたスタッドが引っかかることでかろうじてエンジンパワーをホイールに伝達してのでしょう。
奇跡、と言っては言いすぎでしょうが、なんにせよ幸運にも最悪の状況は避けられたわけです。
さて、スタッドが折れた原因は何だったのか?たいていここを折るのは長期間にわたるチェーンの張り過ぎが原因になることが多いですのですが・・・この車両には長らくそういう時期があって、そのとき蓄積していた金属疲労が、ここにきて(走行1万数千キロで)一気に開放された・・・と考えるしかありません。
2 comments
一戸 says:
1月 29, 2023
初めまして、私だけだと思っておりました。’84db-2 フルカウルです。やはり箱根新道の登り口ですべて折れました。登りの途中で急にエンジンがふけ上がり逆にバイクは前に進まず大きなガラガラと音がするだけでした。当時は何が何だか訳が分からず小田原の赤男爵に来てもらいました。イタ車ってこんな壊れ方するんだってなんか変に納得しました。 やはりホイール交換となりました。 その後バイクの知識が少しずつ分かってきたら原因はその前に車検に出していてチェーンの張りすぎだということが分かりました。しかし後の祭り今更どうにもなりません。 今日たまたまこのブログを見つけ記事を拝見しました。 私だけでないことになぜか安心しました。・・・・フルカウルのdb-2は何かと大変で何度ハーフカウルにしたいと思ったことか。 楽しく拝見しております、いろいろ勉強させてください。
m.sakiyama says:
9月 7, 2010
初めまして 私も同様93’db2 ハーフカウル仕様所有者です若干54歳
最近は車検切れの為乗って居りませんが…
私の場合箱根大国峠付近の山の中で同様にスタッドボルト全て折れました スロットルは反応するが前に進まず??? 停車し確認すると スプロケットだけが虚しく回転するもタイヤは回らず(><)
横浜の店に連絡し引き揚げに来て貰い ホイール交換 トホホでした 同様のトラブル見つかり 安堵???お仲間がいる事につい
コメントを残したくなり 投稿致しました
また寄ってみます