一番好きなMTBパイオニアは?と聞かれたら、私は「ジョー・ブリーズ」と言い切ってしまえる。私が知る氏といえば、誰かが書いた記事、本人による著作、そしてインタビュー映像などから得たものに過ぎないのだけれども、そのどれからも、誠実な人柄がひしひしと伝わってきて、心温まるのだ。
今から10年前、英国の「レトロバイク」のフォーラムに「あなたのブリーザーを見せて」というスレッドが立てられた。(http://www.retrobike.co.uk/forum/viewtopic.php?f=1&t=105171)
その9時間後に現れた2人目の投稿者は、なんとジョー・ブリーズ(当時57歳)本人で、1977年10月の第15回リパックに優勝した直後のブリーザー1号車と本人の画像を上げている。錆止めのプライマーを塗っただけのフレームは製作時間が足りなったゆえか。
レース後、あらためてブルーに塗られた1号車は、オークランド博物館での展示を経て、現在はスミソニアン博物館に収蔵されている。
[追資料] ブリーザー・ファーストシリーズの当時のオーナー、現在の在処一覧
------------------------------------------------------------------------ Sequence S/N Original Owner Where Now Sold ------------------------------------------------------------------------ 1 JBX1 Joe Breeze Oakland Museum -> Smithsonian Museum 2 7.74 Charlie Kelly Mountain Bike Hall of Fame 3 2.81 Otis Guy Otis Guy 4 5.68 Fred Wolf Frank Hawkins 5 8.12 Larry Cragg Larry Cragg 6 or 10 6.99 Wende Cragg Joe Breeze 7 or 9 4.47 Jerry Heidenreich Jerry Heidenreich 8 or 7 9.23 Terry Haggerty Matthew Seiler 9 or 8 3.35 Michael Ducks Shimano Museum 10 or 6 1.56 Fritz Maytag Fritz Maytag
フランスからの投稿。90年代の下森製作所製ブリーザー、フラッシュ(フィレットブレイズ)が付かないライトニング。
1991年以前のブリーザーは英国にまず無いだろう・・・ということで、ブリーズ自ら1980年と81年に作られたセカンドシリーズを投稿。
RR(リパック・ライダー)こと御大CK(チャールズ・ケリー)による援護射撃。ベロクラブ・タマルパイスのメンバーが所有するという「ストーム」。シングルギア化されている。