1/24 Mongoram – TR7 WEDGE
トライアンフ・ロードスター(TR)シリーズは、累計販売台数25万台を超え、1950年代から1970年代半ばまで、MG A/B/Cに次ぐ世界で最も人気のあるオープンスポーツカーとなった。MG、オースチン・ヒーレー、ジャガー、ロータスとともに、英国スポーツカーの黄金期を築いた。
なお、トライアンフはメーカー名ではなく、スタンダード・モーターズのスポーツカー・ブランドである。
TRX (1950-1951)
TR1 or 20TS (1952)
TR1(あるいは20TS)は、1952年10月のロンドン・ショーでデビューした。
TR1は、スタンダード・フライング・ナイン(1936-1940)の古色蒼然たるラダー・フレームに、トライアンフ・メイフラワー(1949–1953)のサスペンション(F:ダブルウイッシュボーン R:リーフリジッド)を取り付け、スタンダード・ヴァンガード(1947-1953)用1991cc4気筒OHVエンジンをSUツインキャブレターで75馬力までチューンし搭載する・・・量産車のパーツを集め作られた典型的な英国流スポーツカーであったが、775kg(あるいは840kg)というと軽量な車重を武器に、なかなかの高性能を見せることになった。
TR2 (1953-55)
ショーでの評判の良かったTR1は、翌52年よりTR2として市販が開始する。
億弱だったフレームは強化され、エンジン出力も90馬力まで増やされたため、車重は953㎏に増えていた。それでも、最高速度170km/h、0-400m加速18.6秒をマークし、当時の2リッタークラスのスポーツカーとしてはかなりの俊足車となった。
1954年のRACラリー総合優勝など、モータースポーツでも好成績を収めている。
TR3 (1955-1957)
開いた口には格子状のフロントグリルがはめ込まれた。
エンジンは95馬力に強化され、1956年10月以降、望めば前輪にガーリング製ディスクブレーキを選ぶことができるようになった。
TR3A (1957-1961)
フェイスリフトを受け、やや下げられたヘッドライト、車幅一杯に広げられたフロントグリル、アウター・ドアハンドルが与えられ、質素だった内装もより豪華なものとなった。
車両重量は955kgまで増加したが、エンジン出力は100馬力まで強化され、0-400m加速は18秒を切ることになった。
TR3B (1961-1962)
2138ccエンジンを持つ「TR3B」が対米輸出用に少数生産された。
TR4 (1961-1965)
ジョヴァンニ・ミケロッティによる全く新しいボディを与えられ、車重は1013㎏まで増加した。
シャシーは基本的にTR3と同じものが踏襲されたが、ステアリングはカム&レバーからラック&ピニオンにアップデートされた。
エンジンは2138ccに拡大され、最高出力は100馬力のままであったが、最大トルクが高められた。(1991ccエンジンはオプションとして選ぶことができた)また、ギアボックスはフルシンクロに改良された。
TR4A (1961-1965)
外観上の変化は、フロントグリルの変更、サイドマーカーとそれに続くモールの追加となる。
後輪サスペンションが、ついにリーフスプリング&リジッドアクスルからコイルスプリング&セミトレーリングアームに変更され、ラジアルタイヤが標準装備となった。なお、アメリカ市場にはリジッドアクスル仕様が輸出された。
エンジンは2138ccが標準で、1991ccがオプションなのはTR4と同様であるが、2138ccエンジンは105馬力に強化されている。しかし車両重量は1071kgまで達しており、加速性能はTR4と同等かやや低下していると評価された。
サリートップと呼ばれる脱着式ルーフを持つモデルもあった。
TR5 (1967-1968)
US仕様はTR250と呼ばれた。