1/24 Sunny- Ferrari 250LM
1986年にサニーより発売されたこのキット、バブル経済の文脈の中で生まれたキットと言えるでしょう。
というのも、車種が一般受けしない250LM(インジェクションキットでは初かつ現在まで唯一)の上、原形設計に著名な「川口幸男」氏を引っ張り出してきたという、最初から一部マニアのみを狙った「贅沢な」キットだったからです。ボックスデザインも当時としては非常に洗練されたものでした。
ゆえにレジン製ガレージキットを、そのままスチロール樹脂に置き換えたような簡素な内容になったのでしょう。定価1,200円というのは、ガレージキットとしては36年前でもバーゲンプライスでしたが、そんな世界を知らない一般人の感覚では割高な印象を受けましたね。
バルブがはじけてしまったからか、あるいは最初から決まったことだったのか、まもなく金型は、サニーが輸入元として関係する韓国のアカデミー社に売却され、その後はアカデミーブランドのものをサニーが輸入して売るという逆転現象が起きています。(価格は同じ1,200円でした)